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ジャック・リヴェット監督の『北の橋』を国内盤DVDにて観た感想。
『LE PONT DU NORD』(81年)
監督:ジャック・リヴェット
脚本:ビュル・オジエ、シュザンヌ・シフマン、ジャック・リヴェット
撮影:ウィリアム・ルプシャンスキー、カロリーヌ・シャンプティエ
音楽:アストル・ピアソラ
出演:ビュル・オジエ、パスカル・オジェ、ピエール・クレマンティ、ジャン=フランソワ・ステヴナン
再見。
80年代以降のフランス映画の中でもとりわけ魅力的な作品だと思います。
パスカル・オジェがピアソラの音楽に乗ってミニバイクでパリの街を走りまくるオープニングからもう素晴らしく(パリ中にあるライオン像の不可思議なまでのキュートさ!)、彼女が披露する意味不明の空手の型やヘッドフォン等々、一つ一つのシークェンスがとにかく素敵過ぎる。
パスカル・オジェの出演作としては先日亡くなったエリック・ロメール監督の『満月の夜』の方が一般的には有名かもしれませんが、『北の橋』のキャラクターの方が個人的にはずっと好きですね。
パスカル・オジェの実の母親で、この作品では脚本も担当しているビュル・オジェも実にハマリ役で、出所したばかりの元テロリスト、その上に閉所恐怖症という、これまた訳の分からない役を違和感なく演じてしまっています。
その恋人役のピエール・クレマンティの怪しさ満点のキャラクターも印象的。
また、訳の分からないといえばこの映画のストーリーもよく分かりませんが(笑)、そんなことなどほとんど気にならないくらいこの作品独特のテイストに完璧に“やられて”しまいます。
世界的に注目される以前のピアソラの音楽(「リベルタンゴ」)を軽快なイメージで使っているのも効果的。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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