[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
オリヴィエ・マルシャル監督の『そして友よ、静かに死ね』を国内盤DVDで観た感想。
『Les Lyonnais』(11年)
監督:オリヴィエ・マルシャル
脚本:オリヴィエ・マルシャル、エドガー・マリー
音楽:エルワン・クルモルヴァン
撮影:ドゥニ・ルーダン
出演:ジェラール・ランヴァン、チェッキー・カリョ、ダニエル・デュヴァル、ディミトリ・ストロージュ、オリヴィエ・シャントロー
初見。
昨年劇場公開された映画だが、さっそくDVDが出ていたので鑑賞。
正直、邦題があまりにアレなので期待半分で観始めたのだが、思ったよりもずっと良かった。
友情、裏切りといった、いかにもフレンチ・ノワールらしい要素が万遍なく描かれた作品であり、主人公たちの現在と若き日の映像を錯綜させつつ、観る者の興味を惹きつける手腕が見事だ。
俳優たちも皆好演で、特に主人公のモモン(現在)を演じたジェラール・ランヴァンの渋い存在感は魅力たっぷり。
マキノ雅弘監督の『日本侠客伝 血斗神田祭り』をDVDで観た感想。
『日本侠客伝 血斗神田祭り』(66年)
監督:マキノ雅弘
脚本:笠原和夫
撮影:わし尾元也
音楽:斎藤一郎
出演:高倉健、鶴田浩二、藤純子、大木実、藤山寛美、長門裕之、里見浩太郎、山本麟一、中原早苗、野際陽子、天津敏
初見。
シリーズ第4作は神田が舞台。
カタギの健さんVSヤクザという構図。
この映画はどことなくテンポの悪いところが散見される。
鶴田浩二の役柄もどことなく中途半端だし、藤山寛美や長門裕之も使い方がちょっと勿体無い感じだ。
一方で、藤純子がこれまでとは見違えるほど色っぽくなっていたのが印象的。
デヴィッド・リンチ監督の『ロスト・ハイウェイ』を国内盤ブルーレイで観た感想。
『LOST HIGHWAY』(97年)
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ、バリー・ギフォード
撮影:ピーター・デミング
音楽:アンジェロ・バダラメンティ
出演:ビル・プルマン、パトリシア・アークエット、バルサザール・ゲティ、ロバート・ブレイク、ロバート・ロジア、ゲイリー・ビューシイ
再見。
なんともリンチらしい気味の悪い映画だが、観る者を惹きつける魅力が半端ない。
“ホラー・ノワール”とでも形容したい暗闇の不気味さはリンチ作品中でも出色であり、全体の出来としても後年の大傑作『マルホランド・ドライブ』に劣らぬ作品であることは確かだろう。
ロバート・アルドリッチ監督の『キッスで殺せ』(55)の影響の大きさも無視できない映画である。
この映画の功労者はミステリー・マンを演じたロバート・ブレイク、すぐ切れるマフィアを演じたロバート・ロジアの二人ではないか。
二人ともこの映画の異常性を見事に体現している。
もちろん、パトリシア・アークエットの妖艶さ、エロさもたまらない。
また、長年リンチ作品の音楽を担当したアンジェロ・バダラメンティの音楽が印象的。
たとえ音が鳴っているだけでも素晴らしいのだ。
私自身、リンチ自身が音楽を担当した最新作『インランド・エンパイア』を観て、バダラメンティの偉大さを実感した。
ブルーレイの画質も当然のことながら良い。
ルネ・クレマン監督の名作『禁じられた遊び』が5月24日にブルーレイとして発売されます。
(『禁じられた遊び』について以前書いた記事)
今回のブルーレイは、幻の別オープニングとエンディングが特典映像に収録されるというのも注目ですが(個人的にはあまり興味なし)、音声がしっかりリマスタリングされているようなのは嬉しいですね。
なにしろ、これまで国内で発売されていたDVDは音質がひどかったですからね…。
もちろん画質の点でも、これまで観たことのなかったような優れた画質で観られるのではないかと大いに期待しています。
さまざまなレーベルからさまざまなアーティストのものが廉価で発売されているファイヴ・オリジナル・アルバムズ・シリーズについにカーティス・メイフィールドが登場!
内容は『Curtis』、『Curtis Live』、『Roots』、『Superfly』、『Back to the World』の5枚組。
カーティスは初期が最高ですが、まさにその初期のアルバムがてんこ盛りのボックスとなっています。
もちろん、この5枚のCDはすべて持っていますが、最近はリイシュー盤等の発売もなく、ファンとすれば寂しい思いをしていただけに、これを機に久々にカーティスを聴き直してみようかと思います。
この中では個人的に『Back to the World』に注目。
以前出ていた国内盤は音質がイマイチだったため、多少なりとも音質改善なされているか興味深いところ。
他の4枚はライノからリマスター盤が出ていますが、このアルバムはいまだにリマスター盤が出てないですしね…。(名盤なのに!)
本当はリマスターされていればベストですが、このシリーズでこれまで購入したアレサ・フランクリン、オーティス・レディング、ダニー・ハサウェイ、レイ・チャールズといったところはリマスターされた形跡がなかったのでこれは期待できないでしょう。
価格的に仕方ないですが。
佐伯清監督の『昭和残侠伝』をDVDで観た感想。
『昭和残侠伝』(65年)
監督:佐伯清
脚本:山本英明、松本功、村尾昭
撮影:星島一郎
音楽:菊池俊輔
出演:高倉健、三田佳子、池部良、菅原謙二、松方弘樹、梅宮辰夫、山本麟一
初見。
戦後の浅草、闇市が舞台のシリーズ第1作。
すでにこのシリーズは5作ほど観ているのだが、高倉健がらみという意味では『網走番外地』シリーズ、『日本侠客伝』シリーズよりもたぶん好きだ。
この第1作も全体的に緊張感のある出来栄えだが、なんといってもこのシリーズは池部良が出ていることが大きい。
高倉健とのコンビは疑いなく映画史に残る名コンビだが、男の哀愁を強く感じさせるのは高倉健よりも池部良の方だ。
今作に出てくる仁義を切るシーンもほれぼれするほど素晴らしい。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
リンク、コメント、TB等はご自由にどうぞ。