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(DVDも同時発売)
先日角川シネマ有楽町で開催された『華麗なるフランス映画』でもこの映画の4K修復版が上映されましたので、そのうちブルーレイが出るかもと思っていましたが、思ったよりも早かったですね。
それにしても、これもブルーレイとDVDの価格差は大きいです。
久々のジャン=ポール・ベルモンド主演作のDVD化。
私は未見なのですが、大変に評判の良い作品のようです。
見ごたえのある娯楽作品を取って一流のアンリ・ヴェルヌイユ監督、アクション俳優として円熟期にあったベルモンドにオマー・シャリフ、ニコール・カルファン、ロベール・オッセン他の共演陣、クロード・ルノワールの撮影、エンニオ・モリコーネの音楽とスタッフも揃ってますね。
ただ、アマゾンに出ているジャケット裏の記載を見る限り、どうも言語が英語版のようです。
だとすると大変残念ですが、作品自体はとても観たいので結局買ってしまいそうです。
『Le Fruit Defendu』(52年)
原作:ジョルジュ・シムノン
脚本:ジャック・コンパネーズ
撮影:アンリ・アルカン
音楽:ポール・デュラン
主演:フェルナンデル、フランソワーズ・アルヌール、レイモン・ペルグラン、シルヴィー
アンリ・ヴェルヌイユ監督の長編デビュー作。
ジョルジュ・シムノンの原作を元に、主演にコメディー俳優として人気抜群だったフェルナンデル、売り出し中の女優フランソワーズ・アルヌールを迎え、内容も充実している。
トルコ出身のアンリ・ヴェルヌイユは、この後30年以上にも渡ってフランスでヒットメイカーとして活躍するわけだが、映画監督として恵まれたスタートを切ったと言えるだろう。
ことにアルヌールとのコンビは、この後何作か続くことになり、代表作(?)『ヘッドライト』(55年)に結実するわけだが、ある意味アルヌールらしさ全開なのはこちらの映画の方かもしれない。
実際、この映画はアルヌールの小悪魔ぶり、これに尽きる。
アルヌールのポロリのシーンもあり、ファンには絶対に見逃せない作品である。
撮影はアンリ・アルカン。(メルヴィルの『この手紙を読むときは』も担当)
フェルナンデルの妻役のクロード・ノリエは、アンドレ・カイヤット監督の『裁きは終わりぬ』の主演女優。
レイモン・ペルグラン(メルヴィル『ギャング』)もちょい役で出ているが、当然のことながら若い。
発売日は7月21日。
●『過去をもつ愛情』HDリマスター版(54年)
アンリ・ヴェルヌイユ監督、フランソワーズ・アルヌール、ダニエル・ジェラン主演。トレヴァー・ハワードも出演。原作は『影の軍隊』、『昼顔』のジョゼフ・ケッセル。
●『幸福への招待』デジタル・リマスター版 (56年)
アンリ・ヴェルヌイユ監督、シャルル・ボワイエ、フランソワーズ・アルヌール主演。脚本・台詞はシャルル・スパーク。アンリ・ヴェルヌイユ監督初のカラー作品。
どんな映画を撮っても外れのない職人監督アンリ・ヴェルヌイユ、そして、50年代半ばというまさに絶頂期のフランソワーズ・アルヌールの映画が国内DVD化されるのは本当に嬉しいですね。
昨今の国内盤DVDの発売状況を鑑みますと、この時期のフランス映画はほとんど抹殺されかかっていると言ってよいだけに、この2作の発売は奇跡に近いのではないでしょうか。
ダニエル・ジェランとシャルル・ボワイエの出演作が観られるというのも楽しみです。
発売元は株式会社アネックというあまり馴染みのない会社ですが、主に鉄道関係のDVDを扱っているところのようです。
この2作の他に、過去に紀伊国屋書店からDVDが発売されていた名作『ヘッドライト』(55年 アンリ・ヴェルヌイユ監督、ジャン・ギャバン、フランソワーズ・アルヌール主演)もこの発売元からDVDが発売予定です。
アンリ・ヴェルヌイユ監督の『ヘッドライト』を国内盤DVDで観た感想。
『DES GENS SANS IMPORTANCE』(55年)
監督:アンリ・ヴェルヌイユ
脚本:フランソワ・ボワイエ、アンリ・ヴェルヌイユ
撮影:ルイ・パージュ
音楽:ジョセフ・コズマ
出演:ジャン・ギャバン、フランソワーズ・アルヌール、ピエール・モンディ、ポール・フランクール、ダニー・カレル、リラ・ケドロヴァ
再見。
原題は『とるに足りない人々』という意味らしいが、この邦題は見事。
何度観てもいい映画だと思う。
往年のフランス映画らしい哀感漂う人情映画だが、決してこれ見よがしのお涙頂戴物語になっていないところが好みだ。
何もしていない?のに、存在感だけで見せるこういった役柄はジャン・ギャバンの真骨頂。
トラック運転手仲間のピエール・モンディとの友情関係もいいし、もちろん、アルヌールも魅力的。
当時ギャバンと毎回のように共演していたポール・フランクールの出演も嬉しい。
アンリ・ヴェルヌイユ監督の『エスピオナージ』を国内盤DVD(IVC)で観た感想。
『LE SERPENT』(73年)
監督:アンリ・ヴェルヌイユ
脚本:アンリ・ヴェルヌイユ、ジル・ペロー
撮影:クロード・ルノワール
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ユル・ブリンナー、ヘンリー・フォンダ、ダーク・ボガード、フィリップ・ノワレ、ミシェル・ブーケ、マリー・デュボワ、ヴィルナ・リージ、ヘルガ・アンデルセン、ファーリー・グレンジャー
初見。
ピエール・ノールの原作を元に、東西冷戦時代の欧米各国の諜報活動を取り上げた政治スリラー映画。
往年のフランス映画ファンにはおなじみのアンリ・ヴェルヌイユ監督の作品ですが、作品のスケールも大きく、なんといってもキャストが豪華。
ユル・ブリンナー、ヘンリー・フォンダ、ダーク・ボガードの3人が揃うというのはかなり凄いことではないでしょうか。
また、それぞれにバランス良く見せ場を用意しているのもさすがアンリ・ヴェルヌイユ監督で、内容も実に見応えのある、面白い映画でした。
ダーク・ボガードなんてあのヴィスコンティの『ベニスに死す』(71)の次に出た映画がこれですからね~。
表情の演技がなんとも絶妙に上手い。
ヘンリー・フォンダは、どちらかというと苦手な俳優の一人ですが、この映画のヘンリー・フォンダは自然体の演技に味があって自然体でいいですね。
フランス人俳優ではフィリップ・ノワレも良かったです。
音楽はモリコーネ。
撮影はクロード・ルノワール。
ソフトは日ごろあまり評判の良くないメーカーのDVD(CDケース仕様)で観ましたが、画質は期待していた以上に良かったです。
これは嬉しい誤算。
驚きの価格は1490円、しかも今ならアマゾンで1102円です。
私はもちろん購入済みですが、初めて国内盤DVDが発売された時は確か3990円でした…。
メルヴィルを始め、往年のフランス映画やアメリカのフィルム・ノワールのほか、JAZZ、松田聖子など好きな音楽についても綴っています。
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